『シンゴジラ』で人気に火がついた“ぽっちゃりメガネ”俳優松尾諭さんと、『捜査一課9係』等で長く“ぽっちゃりメガネ”俳優のトップを走ってきた田口浩正さんを混同する人が続出しています。改めて二人の“ぽっちゃりメガネ”俳優についておさらいしてみましょう。
ぽっちゃりメガネ脇役俳優、田口浩正と松尾諭の混同する人続出!?
「まずはお前が落ち着け!」この夏のメガヒット映画『シンゴジラ』での名台詞と共に、“ぽっちゃりメガネ”キャラとしては異例の人気の「保守第一政党政調副会長 泉修一」役を演じているのが、俳優・松尾諭さん。
庵野秀明監督も想定外だったという「泉」人気で、初めて松尾諭さんの名前を認識した人も沢山いました。そしてその中には、「この人『SP』に出てた人だよね」「そうそう、『捜査一課9係』では吹越満さんと名コンビ」「確か『とと姉ちゃん』にも出てなかった?」…と、いつの間にか俳優・田口浩正さんと混同してしまう人が続出しています。
実は松尾諭さんが活躍し始めたころから「田口浩正さんと見分けがつかない」との声は結構ありました。
しかし実際は田口浩正さんは年齢も少々上ですし、俳優になる前から芸能界で活躍していたこと、超ロングヒットドラマ『捜査一課9係』で長年(2016年で10年)レギュラーを務めていることなどから知名度の差は歴然としていました。
しかしここにきて『シンゴジラ』で松尾諭さん人気がブレイクし、この秋以降も二人とも連続ドラマなどで活躍することから、もはや“ぼっちゃりメガネ”脇役俳優といえば誰か?の闘いは互角の勝負となる日も近いかもしれません。
そこで、ここでは「まずは落ち着いて」田口浩正さんと松尾諭さんという二人のぽっちゃりメガネ俳優について改めておさらいしてみたいと思います。
ぽっちゃりメガネ先行リードの田口浩正はお笑い芸人出身
#9係 今夜9時から最終回!
シーズン12を締めくくる難事件が発生!
青柳さん、矢沢さんの動きにもご注目下さい♫#テレビ朝日 #ドラマ #最終回#吹越満 #田口浩正 pic.twitter.com/FygRCPEkU5
— 【公式】特捜9 (@5drama9tokusou) 2017年6月7日
田口浩正さんは1967年生まれ。もはや知らない世代も多いと思いますが、田口さんは1988年から5年間「テンション」というコンビのお笑い芸人として活躍していました。
相方は2008年R-1グランプリで優勝した芋洗坂係長さんで、同期が「さまぁ~ず(当時の芸名はバカルディ)」だそうです。
89年には周防正行監督の『ファンシーダンス』で映画デビュー、以降『シコふんじゃった』『Shall we dance?』と立て続けに周防作品に出ています。
また、『古畑任三郎』『王様のレストラン』『ラヂオの時間』など、三谷幸喜監督作品の常連でもあります。
NHKの朝ドラ、大河ドラマの出演も経験し、『サラリーマンNEO』や『警視庁捜査一課9係』『必殺仕事人(東山紀之主演版)』など人気シリーズにも名を連ねた華々しい俳優経歴の持ち主です。
趣味は社交ダンス、と優雅なイメージですが、実は180センチの身長があり、お酒が入ると武闘派になるとの噂もあるなど、身体の動きは軽快のようです。
しかし、役どころとしては『警視庁捜査一課9係』で吹越満さん演じるキレやすい青柳刑事をいつもなだめる側に回る矢沢刑事、というふうに「温和で頼りになるいい人」という「ぼっちゃりメガネ」ならではのイメージが定着しています。
ぽっちゃりメガネ猛追する松尾諭は井川遥の付き人出身
うす汚れた心が少しきれいになりましたとさ。 pic.twitter.com/WDC8cMHNu2
— 松尾 諭 (@matsuo_satoru) 2018年1月15日
一方、松尾諭さんは1975年生まれで田口浩正さんより8つ年下。身長176センチと田口さんよりはやや小柄ですが、高校時代はラグビー部、趣味は総合格闘技、アクション、ラグビーとこの方も身体の動きは軽快のようです。
高校時代から俳優を夢見つつも、実際に運命が動きはじめたのは、25歳で上京した2000年のこと。
たまたま落し物を拾ったら落とし主が芸能事務所の社長(当時)で所属が決まる、とか、売れない時代は女優・井川遥さんの付き人を務めていた、とか、ネタ満載の下積み時代を経て、2007年にオーディションで『SP 警視庁警備部警護課第四係』主要SP役5人の一人に抜擢され、注目を集めたのです。このとき、32歳。
ですから、20代初めからお笑い芸人で活躍、22歳で映画『ファンシィダンス』出演を果たしていた田口浩正さんよりは少々遅咲きではありますね。
しかしここからNHK大河ドラマや連続テレビ小説にも出演。そして2014年、月9の『デート』で主人公の幼馴染で元ヤンでお調子者の工務店社長として「ちょっと腹黒でトラブルメーカー」という従来のぽっちゃりメガネとしては新鮮な役どころを演じます。
ここで絶妙なコンビネーションを見せた長谷川博己さんとは、『進撃の巨人』『シンゴジラ』
『夏目漱石の妻』と共演が続いており、とても相性がよいようです。
特に『シンゴジラ』では庵野秀明監督をして「矢口(演・長谷川博己)&志村(演・高良健吾)はあると思ったけど、泉(演・松尾諭)はびっくり」と驚かせるほど、長谷川さんと松尾さんの絡みに盛り上がる腐女子が激増しており、これからも長谷川さん主演作の“ぽっちゃりメガネ”枠は松尾諭さんが務めることが多くなりそうです。
ぽっちゃりメガネ脇役枠をこれから制するのはどちらなのか?
というわけで、キャリアの差は田口浩正さんが圧倒的リードでも、『シンゴジラ』人気や長谷川博己さんとの相性のよさで猛追を見せる松尾諭さんの最近の勢いには目を見張るものがあります。
今年の10月スタートの連続ドラマでは、田口浩正さんは、石原さとみさん主演のドラマ『地味にスゴイ!』で主人公のよき相談相手となるおでん屋さんの店主として登場。
松尾諭さんは唐沢寿明さん・窪田正孝さんダブル主演の『ラストコップ』で、主人公が在籍する「神奈川県警横浜中央警察署刑事課」の中で最も真面目な警部補役として登場します。
どちらも局が力を入れる注目ドラマだけに、そこで繰り広げられる田口浩正さんと松尾諭さんのぽっちゃりメガネ脇役俳優の主導権争いからも目が離せない秋となりそうです。