高橋メアリージュンさん演じる『闇金ウシジマくん』最強のライバル・女闇金の犀原茜（さいはらあかね）がドＳぶりで注目を集めています。映画第一弾から登場したこの役をオーディションで勝ち取った高橋メアリージュンさん。ハマリ役となった“美しすぎる女闇金”その魅力と高橋さんの役作りの秘密に迫ります。
高橋メアリージュン演じる女闇金・犀原茜はウシジマくんの最強ライバル
闇金融のカリスマ社長ウシジマくんと、金に翻弄される人々の人間模様、取り巻く社会の闇を描く『闇金ウシジマくん』。
山田孝之さんがウシジマくんを演じる映像化作品は、秋公開の映画２連作まで含めテレビドラマシリーズ、スピンオフ含めて１０作品に及びます。漫画（作・真鍋昌平）を映像化したものとしては原作ファンにもドラマファンにも支持され大成功した作品と言えるでしょう。
金と人生にルーズな客は徹底的に叩きのめし、自分の客に係る他の非道な業者も叩きのめすウシジマくん。その前に立ちはだかるライバルとして２０１４年公開の映画で初めて登場したのが、美しすぎる女闇金・犀原茜です。
茜は、普段は小さな声でぼそっと喋りながらドＳな取り立てを行い、突然キレると荒れ狂いながら更にドＳな取り立てをする女闇金。ドＭの部下（演・マキタスポーツ）にもその感情のスイッチがどこにあるかわからない危なっかしさを持ちつつも、金の回収には手段を選ばずどんな残酷なこともやってのけます。
その美しさとやることのエグさ（これは文章化するとあまりにエグいので映像でお確かめください）のギャップ、静けさと暴れ叫ぶときのギャップが、鮮烈な印象を残す犀原茜。
２０１４年の映画で、同じ債務者からの取り立てでウシジマくんに出し抜かれた茜は、一方的にウシジマくんにライバル意識を持ち、続くテレビシリーズ、映画二連作もウシジマくんと関わっていくことになるのです。
高橋メアリージュンが語る「美しすぎる女闇金」の役作り
実は女闇金・中尾明慶は２０１４年公開の映画のために生まれた映像化作品オリジナルキャラクターです。『闇金ウシジマくん』では、アウトロー揃いの作品世界にあわせて超個性派俳優がキャスティングされていましたが、原作に存在しない犀原茜役は、映画で唯一オーディションで選ばれました。
オーディションでこの役を勝ち取った高橋メアリージュンさんは、シリーズ通して監督を務める山口雅俊さんと綿密な役作りを行いました。
まず、高橋メアリージュンさんは、ただ吠えているだけの女ではウシジマくんと互角に渡り合うことはできない、と考えたそうです。後日取材に対して高橋さんは、「何を考えているかわからない、いつ叫びだすかわからないような、情緒不安定でクレイジーな恐怖感を茜に出していこうと思いました」と語っています。
また、低血圧という設定に合わせ、普段の食事から鉄分を抜いてみたり、普段の静けさを表現するため日常も声をあまり出さずに過ごしたこともあるそうです。
ドＭの部下を演じたマキタスポーツや、茜の激しい取り立てを受ける暴走族リーダーを演じた中尾明慶らの熱演が「私の中のＳを刺激した。私にはＳっ気はないと思っていたけど、実は根っこの部分が茜に近かったと知って自分でも驚いた」と語った高橋さん。
こうして映画第一弾で登場した犀原茜は、それまでモデルや朝ドラ『純と愛』で主婦役をこなしていた高橋メアリージュンさんのイメージを覆し、ファンを驚かせました。そして人気キャラクターとなり、その後のテレビシリーズや新しい映画にも引き続き登場することになったのです。
映画ファイナルでは高橋メアリージュン演じる女闇金の過去も明かされる？
もうすぐ最終回を迎えるテレビシリーズ『闇金ウシジマくんＳｅａｓｏｎ３』では、債務者のホストをボコボコにして回収不能にした不良少年に、代わりに金を返すよう茜が執拗に迫ります。破れかぶれになった不良少年と、かねてからウシジマくんが追っていた卑劣な黒幕に接点が…という展開で、いくつか並行して流れるストーリーの中で茜の加速するドＳぶりがアクセントとなっています。
また秋に続けて公開される映画『闇金ウシジマくんＰａｒｔ３』 『闇金ウシジマくんファイナル』の『ファイナル』では、茜の生い立ちがついに明かされるとか。最初のキャラクターが生まれたときから、「過去に相当な辛いことがあって感情のコントロールができないという裏設定があった」という美しすぎる女闇金・犀原茜。
演じる高橋メアリージュンさんは、監督の「茜は涙の味がするご飯を食べてきた」という説明を受けて役作りを深めてきたそうです。ファイナルに向かって、加速するドＳぶりとともに、茜の人生にもスポットライトがあたっていきそうです。高橋メアリージュンさんが、美しすぎる女闇金・犀原茜の集大成をどう演じるか、期待したいですね。