ドラマ・映画

大久保利通と西郷隆盛はどんな関係?大河ドラマ西郷どんにみる二人の運命は?

更新日:

西郷隆盛

激動の時代でもあった明治維新において、誰もが名前を知る英傑の一人に大久保利通や西郷隆盛が挙げられます。

日本の近代化に大きな役割を果たしたと言っても良いこの2人は、実は非常に仲の良い親友だったとも言われています。2人は共に薩摩に生まれ、年齢も近く育った環境を見ても共通点の多い関係でした。

大久保利通と西郷隆盛の関係に変化

しかし、明治6年に起きた政変によって不幸にも仲違いをしてしまい、西郷隆盛は地元へと帰ってしまいます。

大久保は革命家としてだけでなく政治家としても非常に優れた才能を発揮し、日本を国家として確立させるために権力闘争や試行錯誤を重ねていました。

西郷も革命家としては優れていましたが、駆け引きも必要となる政治家には不向きだったようです。権力や派閥などには興味を持てず、常に武士としての誇りや個人の想いを大切にしようとしていました。

国家に対して強く執着する大久保と、個人を重視する西郷は次第に相容れなくなり、明治維新からしばらくすると西郷は政府から距離を置くようになってしまいます。

ふたりは争いあう関係に

更に明治10年には西南戦争が勃発し、お互いに敵味方のトップとして争うことになってしまいました。

この流れや歴史的な事実だけを見ると、2人はとても仲の良い間柄とは考えられません。むしろお互いに憎しみ会う敵同士だったと言った方がしっくりくるでしょう。

しかし、敵同士となってからも2人が互いに大切に思っていたことが窺える逸話が数多く残っており、決して好きで袂を分かったわけではないと考えられています。

例えば西南戦争が起きた時、大久保利通は西郷隆盛が敵を率いていると報告を受けても、すぐには信じようとしませんでした。それが間違いなく事実だと分かった後にも、大久保は自ら薩摩へ出向いて西郷を説得しようとしたのです。自分が西郷と話し合えばすぐに誤解は解け、戦争を止められると信じていたのです。

本人はそれを必死に政府に訴えたのですが、政府が大久保を薩摩へ行かせなかったために2人が直接話し合う機会は得られませんでした。

大久保利通の深い悲しみ

大久保利通

その後、西南戦争で西郷が亡くなってしまった時、その知らせを受けた大久保は大粒の涙を流しながら何度も部屋の中をウロウロと歩き回り、彼の死をひどく悲しんでいた様子が伝えられています。

また、後に大久保が暗殺されてしまった時、彼の上着のポケットの中には西郷から送られた手紙が大切に入れられていました。それだけではなく、自分が西郷に当てて書いたとみられる出しそびれた手紙も一緒に入っていたのです。

西郷が亡くなった後も、彼からの手紙をまるでお守りのように大切に持ち歩いていたことからも、いかに2人が深い関係性にあったかが分かります。

大河ドラマでの二人の関係に注目

一見敵同士に見える2人ですが、実際には2人にしか分からない結びつきがあったのでしょう。

今では知る由もありませんが、これから始まる西郷隆盛を取り上げた大河ドラマで、そういった心の動きや人間ドラマなども描かれることを期待しましょう。

大久保利通
瑛太が大河ドラマ「西郷どん」で大久保利通に!どんな役どころ?演技力は?

俳優の瑛太さんが2018年の大河ドラマ「西郷どん」に出演することが決定しています。 「西郷どん」は作家の林真理子さんの小説をもとに、中園ミホの脚本で製作され、2018年1月7日から放送予定となっていま ...

大久保利通
大久保利通と麻生太郎元総理は血縁!家系図にみる意外な関係!

大久保利通は維新の三傑の一人と位置付けられる薩摩藩士です。2018年放送の大河ドラマでは主人公となる西郷隆盛の相棒として登場しています。 大久保利通とはどんな人物? 討幕活動の中で、京都の朝廷に対して ...

-ドラマ・映画
-

Copyright© UNDER THE VEIL , 2020 All Rights Reserved.