国重文〈あかうるしぬりもくはち〉赤漆塗木鉢とは?歴史的価値は?

Sponsored Link

国の指定重要文化財「赤漆塗木鉢(あかうるしぬりもくはち)」が野辺地町立歴史民俗資料館より、八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館へ輸送中に破損したとの報道がありました。

赤漆塗木鉢は、縄文館で今月25日から開催される特別展「漆と縄文人」に出品予定だったとのこと。

赤漆塗木鉢とは、いったいどのような品だったのでしょうか。

赤漆塗木鉢とは?

赤漆塗木鉢は青森県野辺地町向田18遺跡から2001年10月に出土した漆器で、

縄文時代前期末から中期前葉に作られたものとされています。

材質はブナ科の落葉広葉樹・コナラ節で、木材を楕円形にくり抜き、両サイドに取っ手のような突起を作り出しています。

大きさは高さ25センチ、長形46センチ、短径32センチと大きなもので、全体が赤漆で覆われています。

また、突起部分には小さな巻き貝の蓋を連続した貼り付けたような装飾が施されています。

同遺跡からは、黒漆塗木椀ひとつと赤漆塗木鉢の欠片が2点、出土していますが、完全な形のものは今回破損した赤漆塗木鉢のみとなりますので、大変貴重なものです。これまでに東京国立博物館において展示されたこともあります。

Sponsored Link

赤漆塗木鉢の価値は?

漆製品は、中国も長江河口で発掘された6200年前の漆椀が最古のものとされてきました。

日本の漆器は、これまで中国より渡来したものと考えられていましたが、北海道の南茅部町の垣ノ島遺跡から漆の装飾品6点を、2001年6月アメリカで放射性炭素年代測定をしたところ、約9000年前の縄文時代前期のものであることが判明しました。

さらに福井県で出土した漆の枝は同検査にて12600年前のものと判明し、漆木もDNA検査の結果、日本固有のものであることがわかりました。

これらのことにより、漆器の起源が日本であるとする説が有力となっています。

今回破損した赤漆塗木鉢も5700年から5200年前のものとされており、日本の漆器の歴史を語る上で、重要な出土品です。

骨董的価値はわかりませんが、歴史資料的価値は計り知れません。

Sponsored Link

こちらもおすすめ



コメントを残す

このページの先頭へ